心霊、オカルトではないが面白い話を思い出したので・・・。
三人の登山家が冬山で遭難した。
やっとの思いで山小屋にたどり着く。
しかし、やがて食料は底を尽いてしまう。
仮に三人の登山家をA、B、Cとしておこう。
Aの片足は凍傷になってしまい、感覚がなくなっている。
そこで、空腹のBとCは、Aが眠っている間に、
Aの凍傷になった足を切断して食べてしまう。
目覚めたAは烈火のごとく怒りだすが、
自分の分が残されていたので、それを食べる。
それ以後、Aの片足に線を引いて計画的に三人でAの足を食べるようになる。
しかし、それも尽きてしまう。
BとCは、Aのもう片方の足も凍傷になって感覚がないのではないかと相談する。
Aは「そんなことはない」と言うが、偶然につまずいたフリをしたりしてみると、
やはりもう感覚はないようだ。
そこで、BとCは再びAが眠ってから、Aの足を食べようと決める。
Aが眠っているのを確かめ、Aの毛布をめくってみると・・・。
Aのもう片方の足も根元から切断されていた。
Aがひとりで食べていたのだ。
ローラン・トポールの短編「スイスにて」のあらすじである。
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