2008年10月24日金曜日

山の上の街

夜の山道を車で走っていて、道に迷った。
いつの間にか舗装道路でなくなっていた。
気がつくと、”街”に出た。
「ここは山の上だぞ・・・」
道幅は車が一台やっと通れるほど。
道の両側に「柳の木」が等間隔で植えられている。
更にその外側には、幅50センチほどの水路が両側にある。
流れている水は清流なのか濁っているのか判断できない。
街頭が全くないのだ。
そして、水路のさらに外側に家々が並んでいる。
田舎の家にしては密集している。
一軒家ばかりだが、間は50センチほどしかない。
明かりのついている家はないようだ。深夜なので当然かもしれない。
前方の十字路に”井戸”が見えてきた。
道は車一台分しかないので、しかたなくその十字路に差し掛かる前に、曲がった。
曲がっても、風景はほとんど変わらず、同じような道、家々が連なっている。
時たま井戸が現れるので、そのつど曲がる。
どんなに曲がろうとも、同じような町並みが続く。
来た道を戻ろうにも、車を方向転換するほど道幅がない。バック走行で戻ろうにも、既に何回も曲がったので、正確な方向は分からない。
しかたなく、やみくもに進む。
やっと、明かりのついた家を発見する。
車から覗くと、縁側が開いており、家の中が見える。
ちょっと古い感じだったが、小奇麗な普通の家だ。
しかし、人影はない。
しかたなく、俺は先に進む。
相変わらず、柳と水路が両端にある道を進む。家が隙間なく並ぶ。時々井戸がある。
何時になったらここから出られるのか・・・。
初めて事の異常さに気がついた。
山の頂上近くにこんな街があるものか!!

・・・と思ったとたんに目が覚めた。

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