2008年10月24日金曜日

お露(おつゆ)さん

「お岩さん」「お菊さん」ときたら、「お露(おつゆ)さん」です。
「牡丹灯篭(ぼたんとうろう)」に登場します。

どんな話やったかな~と言う人でも、「からんころんの話」と言えば、あーそうかと思い出す人もいると思います。

「灯篭」というのは、明かりカゴという意味です。
庭園にある「石の灯篭」ではなくて、手に持って利用するタイプの方です。
中にロウソクを立てることができるカゴの周りを紙?で覆ったモノです。
よーするに昔の懐中電灯です。
で「牡丹灯篭」とは、牡丹という花の模様の灯篭と言う意味です(たぶん)。

この話、本来は非常に長い話の一部であるらしいです。
そして、細かい点で色々なバージョンがあります。
おおまかなストーリーは次のようなものです。


武家娘の「お露さん」と浪人の新三郎が恋仲になりますが、身分が違う為に結ばれません。
その内「お露さん」は病で死んでしまいます。乳母の「お米(およね)」も後を追うように死んでしまいます。

そんなある夜、新三郎の元にお露とお米が、牡丹灯篭を持ち、からんころんと下駄の音を響かせて訪ねてきます。
お露が死んだことを知らない新三郎は、お露を招き入れ、一夜を共にします。
それ以後毎夜のようにふたりは新三郎の家を訪ねてきます。

しかし、隣家の男が言うには、訪ねて来たのは骸骨であって、お露もお米も既に死んでいる。

新三郎は、お坊さんからお札を貰って、家中に貼りますが、それでも夜になると、からん、ころん。

ここからが色々なバージョンがあって、
新三郎自身がお札を剥がしてしまったとか、
隣家の人々に裏切られてお札が剥がされたとか、
もう朝だ助かったと思って外に出たらまだ夜だったとか、
とにかく、新三郎はお露にあの世に連れて行かれてしまいます。


ある意味、壮絶な「ラブ・ストーリー」です。


(動画があります。表示されない場合、PCの設定を調節してください)

  




お岩さんの特徴が「顔のアザ」なら、
お菊さんは「いちまい~にまい~」
お露さんは「からんころん」です。

この3人が古典三大幽霊だと思います。

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