2008年10月19日日曜日

第二十六話   ミカシズ・シリーズ

今日は朝早くから登校して、校門近くで待機した。ここなら、全ての生徒が確認できる。

ここで奴らを捕獲するのだ。そう私の操り人形を。

この学校には、受信能力を持つ生徒が11人いる。アキラ、アイ、を除けば9人だ。

アイ、アキラはしばらく使えない。
本人たちが「記憶が飛んだこと」を意識すると、精神的に身構えてしまう。
そうなると操るのが難しくなる。特にあのふたりは自分が暴れたことを周りから聞いて知っている。
しかも二回も連続で使ってしまった。
しばらくは使えない。
中森もそうだ。年をくっているだけに、対応も早く防御も固い。
具体的に意識してそうしている訳ではないだろうが、しばらくは操れない。


新たな操り人形達も受信能力しか持っていない。
何人かは微弱な送信を能力を持っているが、本人も自分の受信能力に全く気がついていない奴がほとんどだ。

受信送信、両方の十分な能力を持たない限り、世間では認められていないテレパス能力を確信するのは難しい。

私に時々操られているとも知らずにこいつらは毎日暮らしているのだ。おめでたい奴らだ。

しかし、ばらばらの教室に分散していて、私の教室から遠いクラスだ。
私が自分の教室から遠隔操作するには、あらかじめ近くに集めておかなければならない。

だから、朝早くからここで待機して、登校してくる操り人形達を今から操って教室に近い一箇所に集めておくのだ。

私は教室からこいつらを遠隔操作する。
大勢を操らないといけないが、単純な思考を飛ばしていれば大丈夫だ。

楽しみだわ。

さあ、お祭りの始まりよ。


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