体育が終わって教室に戻ると、シズの机に、ガラス・ビンがおいてあり、花が一輪さしてあった。
ミカが「誰よこんなことすんの!」と言って、それを投げつけた。
ビンは床に激突して粉々に砕け散った。
授業が終わって帰ろうとすると、シズのくつ箱に泥が詰めてあった。
次の日、登校すると、シズが教室に置いていた教科書が水に濡れてゴワゴワにされていた。
シズはだんだんと落ち込んでいった。
犯人を特定しようにも、巧みにミカとシズや他の生徒の盲点を突いていた。
それにふたりは、わざわざ犯人探しをする気力も、勇気もなくっていた。
色々なことが短期間に起こりすぎた。
肉体的恐怖がないだけでもマシと思った。
それでも心は沈む一方であった。
敵は相当な執念で細かい嫌がらせを繰り返した。
第二十二話へ
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