2008年10月18日土曜日

ミカシズ  第二十二話

そんなある日、ある噂が学校内で伝わった。

登校時に、ミカとシズを探している人が出没したそうだ。

ある生徒が詳しく聞くと、その人たちは○○テレビ局関係のスタッフであった。
「この学校には超能力少女のコンビがいて、その周りではオカルトチックな事件が頻発している」という情報を得たらしい。取材の為にミカとシズを探しているのだが、個人情報の保持の関係で学校側が名簿を発行していないので、直接聞いて探しているそうだ。

このニュースはあっと言う間に生徒達の間で広まった。
「テレパシー話題は禁止」だったが、瞬く間に生徒で知らぬ者はいなくなった。

ミカとシズはまたしても恐怖におののいた。
教室で話題になっただけでも、あれだけの事件が続いたのだ。
テレビなどに接触しようものなら、本当に命はないと思った。

そのスタッフがミカとシズの家を特定するのは時間の問題だ。今日にも自宅に訪ねてくる可能性もある。

しかし、学校関係者もいち早く情報を入手した。
噂が発生した日の下校時には見回りを強化し、スタッフを見つけ交渉した。
学校関係者は事件を全てうやむやにしていたので、今さら掘り返されては都合が悪い。
今まで父兄が騒がずにいたのが奇跡だった。今さら掘り返されてはたまらない。

テレビ・スタッフは根も葉もない噂であると信じ込まされた。


しかし、そんなことは生徒は知らない。
もうすぐ、ミカシズ・コンビが全国的に有名になると密かに噂しあった。


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