2008年9月12日金曜日

ひとりでに鳴るリン

この事件は、私の幽霊体験?の中でも最大のモノとなる筈でした。
ある時点までは・・・。

ある日、母が妙なコトを言い始めました。
仏壇にあるリンがひとりでに鳴る、と言うのです。
リンというのは仏壇に置いてあるチ-ンと鳴らす小道具?です。
「ほんまかいな?」と思っていましたが、
頻繁に「また、鳴った」「今日も鳴った」と一週間ほどその現象は続きました。
母は坊主の娘なので、幽霊など怖くないのかと思っていましたが、やはり怖いそうです。

ある日、私が在宅している時に、母が「今、鳴った」と言ってきました。
私は階下に降り、仏壇のある部屋のフスマを開け放ち、
隣りのリビングでタバコを吸いながら、リンが鳴るのを待ちました。

10分ほどたった時でしょうか、なんと「チーン」とはっきりとリンがひとりでに鳴ったのです!!
本当に鳴ったのです!!

私はすぐさま仏壇の前に行き、様子をうかがいました。
しかし特に変わった様子はありません。
さらに私は部屋中を詳細に調べ始めました。そして発見したのです。

窓のサッシ枠の溝に、死にかけたアブを発見したのです。
おそらく部屋に迷い込んだアブが逃げ場を失い、あたりが静かになると闇雲に飛び回り、
もしくは、リンの光沢に引き寄せられて、時たまリンに激突していたと思われます。

死にかけたアブを外に逃がしてやると、二度とリンはひとりでに鳴りませんでした。

で、再び夏が来て、あの時はビックリしたな~と言うと、
なんと、母はこの出来事を全く覚えていないのだそうです。

そっちの方が、怖い。

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