5時間目が始まると、ミカとシズは立ち上がった。
「皆さん、先生も聞いてください」
そんなことをするのは、今まで誰もいなかったので、誰もがミカとシズに注目した。
担任の先生も黙認した。
「テレパシー実験はイタズラでした。ゴメンナサイ」
一瞬、教室は静かになったが、男子のひとりが言った。
「じゃあ、どうやってたんだ?」
「どんな仕掛けの手品だったんだ?」
「あれは・・・」ミカとシズは正直に全て言うことをきめていた。
ミカは人には聞こえない振動数の声を出せること、シズはそれを聞く能力のことを話した。
「それって・・・やっぱ超能力じゃん」誰かが言った。
「すげー。テレビにでれるぜ!」
「テレビに出ても、失敗することないんじゃないか」
「確実な超能力だ!!」
教室中が沸き立った。
ミカとシズは顔を見合わせた。
正直に告白はした。しかし、この状況は中森先生が意図した結果だろうか?
不安がふたりを襲った。
第八話へ
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