2008年10月19日日曜日

ミカシズ   第四十話

レイカは金属バットを持って、ミカのサイドに回った。

そして言った。「さあ、ミカちゃんが駄々っ子だから、シズちゃんから死んでちょうだいね」

ミカはあせった。
そして言った。「私から殺しなさいよ!」

「何いってるの?どうせ二人とも死ぬんだからどっちでも同じでしょ。
それに、死を望んだのはミカ、あなたよ。
シズを殺すのは私じゃない。あなたがシズを殺すんだわ。
あなたがシズの死を望んだのよ!
それにね、
私はリサの時のように、人を殺すことを何とも思ってないから、確実に殺せるわ。
今までも何人も殺してきたから。
さすがに最近は殺してないけど、あなた達は殺すわ。
それにね、イイ事教えてあげる。
強力なテレパス能力者は小さい頃から、そんなことを繰り返して、それが普通になってるから、テレパシー能力が科学的に解明されるとまずいのよ。
テレパシー殺人が可能なことがわかれば、すき放題できないでしょ。今までの悪事もばれちゃうかもしれないし。
だから時々、強力なテレパシストが有名になってテレビや雑誌でちやほやされるけど、直ぐにイカサマをやったとかで消えちゃうでしょ。あれはね、世間に潜伏しているテレパシストが知名度を上げたテレパシストの邪魔をしているの。
有名になるテレパシストはやはり能力の高いテレパシストだけれど、世間に潜伏するテレパシストにはもっと高い能力者もいるわ。それほど高い能力者でなくとも大勢のテレパシストがよってたかって、実験中に妨害思考を飛ばせば、ひとたまりもないわ。
それらの効果が実って、今日本では科学的にテレパシーを解明しようとする人はいないけど。
どう?勉強になったでしょ。


それじゃあ、

シズちゃん。

死にましょうね」


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