2008年10月14日火曜日

第十話   ミカシズ・シリーズ

中森は自宅に向かう道すがら、考えごとをしていた。

どうもおかしい。
体調が悪いのだろうか?今日、5時間目が始まるやいなや、記憶が飛んだ。
気がついたら、女生徒ふたりを校庭で追いかけていた。
何で俺は追いかけているんだろう?と思ったが、そのまま追いかけた。
事情は全く分からなかったが、とにかく捕まえた。

何で俺はおまえらを追いかけているんだ?などと生徒に聞けるわけがない。

ミカとシズに話させると、要領を得ない部分もあるが、どうやら俺は騒ぎをききつけて、例の教室に向かったらしい。
教室ではまたもや騒ぎが起こっていて、何故かミカとシズが逃げ出した。で、俺はそれを捕まえる為に、ふたりを校門まで追いかけたようだ。

教室に戻ると騒ぎは収まっていて、担任の先生からの話によると、アキラやアイという以前ミカやシズを襲った生徒が暴れたので、ミカ、シズは逃げ出したのであろうと言うことだった。
勿論、俺は、その時の意識を失っていたなどとは、言っていない。
うまく誤魔化せた。
騒ぎの最中に飛び込んできてくれて助かったと感謝までされた。

それでも、4時限目にも、5,6分、意識が飛んだような気がする。

まだ俺は38歳だぞ。やはり体調不良か・・・。

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