2008年10月12日日曜日

ミカシズ・シリーズ(仮題) 第二話

それはある日の休憩時間に突然起こった。

ちょっと不思議な雰囲気の男子、要するに「電波」と呼ばれているアキラが4時限目開始寸前に突然、ミカに襲い掛かったのだ。
アキラは目を血走らせて、ミカの前に立つとこう言った。
「超能力があるんだろ?これから起こることも予知してんだろ?だったら、何が起こるか分かってるだろ」そう言うと、アキラはいきなりミカの頭を殴った。
ミカが頭をかかえると、アキラはまるで太鼓を叩くようにポカポカとミカの頭を殴り続けた。

他の男子がそれを止めようとすると、それを振り払い、今度はミカの首を絞め始めた。

そのころには教室の誰もがその光景に気がついていた。

男子5,6人がやっと、アキラをミカから引き離したが、すでにミカは泡を吹いて気絶していた。アキラも放心状態で、そのまま気を失った。

先生が教室に入ってきて、惨劇に驚いた。
その日は、それ以後、授業はなく、全て自習になった。
時たま何人かが職員室に呼ばれて、何が起こったのか説明させられた。

ミカもアキラも次の日に登校してきた。
アキラは前日の事件を全く覚えていなかった。
普段からおかしなことを言う奴だったので、遂に、爆発したのか・・・という感じだった。
ミカは昨日、先生に保健室に連れて行かれる途中で意識を取り戻したらしい。たいしたことはなかったらしい。

そして事件じたいも、うやむやにされたようだ。

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